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石狩の造形教育

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2005年 12月 10日

中央教育審議会へ請願書提出(石教研図工美術部会から)

 12月9日に石狩研修センターで開催された「役員会・推進委員会」の会議にて、中央教育審議会など諸機関に北海道石狩管内教育研究会図工美術部会 として請願書を提出をすることを決定し、送付しました。 
 同時にこのように声をあげていくことは大事なことであるとを再確認しました。




請 願 書
                                      平成17年12月9日

第3期中央教育審議会
  会長 鳥居 泰彦様

                       北海道石狩管内教育研究会図工美術部会 
                              部 長 平山 一弥


 今般の貴審議会での取りまとめのお仕事ありがとうございます。
 今日のわが国における多くの教育的課題について様々な観点から短期間にまとめられることは至難なことと思われますが、これからの未来を担う子ども達のためにもよろしくお願いいたします。

 ところで、このたび北海道石狩管内教育研究会図工美術部会(会員数157名)として、これまでの教育実践や研究成果と照らしあわせてみまして、次期指導要領改訂に向けてぜひともお考えいただきたいということからお願いがあります。

 私たちの石狩管内教育研究会図工美術部会では、これまでの研究から図工美術の授業を通して「美術そのものの学習」と「教科を通して育むもの」の2つの側面から授業のあり方を継続研究してまいりました。その結果ここ10年間で以下のような力を教科を通して育むべきものとして、取り組んでいます。
 下の「図画・工作美術教育を通して育むべき力」は、先の答申「新しい時代の義務教育を創造する」で示されています「人間力」を向上させるうえでも大切な役割を果たすということがご理解いただけると思います。

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《図画・工作美術教育を通して「豊かな心と確かな力を育むために」身につけるべき具体的な力》

A 感じ方や考え方人格として身につけていき,造形活動を通して培われる心

 ・ 楽しみ遊ぶ心・自己理解と他者理解・根気や集中力・達成感・豊かな感受性や美意識

B 表現活動の基本的な感覚表現活動に主体的に関わるために必要な資質や能力

 ・ 選び決める力・比べる力・めど見通しを持つ力・発見し気づく力・見立てる力(イメージをふくらませる力)

C 造形要素の認識・表現方法、図工美術に必要な基礎事項

 ・色や形の認識・基礎的な表現技法・材料用具の基本的な使い方・鑑賞の仕方

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 しかしながら、これらの力を育むために、現行の授業時間数でも、ぎりぎりの時間であります。
生涯教育の基礎を培う場として最低限度の時間数と考えております。これらのことを鑑み、図画工作や美術を選択教科にしたり、時間数を削減することのなきよう強くお願いいたします。
 なお、教科の特性として準備と後片付けを含めての時間数である点もご配慮お願いいたします。
また、子どもたちが学校においてこの教科が大好きで、生き生きと活動しているということも報告させていただきます。
  
 
 最後に、平成13年12月7日に法制化されました文化芸術振興基本法の付帯決議七にもご留意ねがいます。このことは芸術の振興、育成、保護はもちろんですが、その前提として児童、生徒がまず芸術に関心をもち、さらに理解を深めるような環境の整備があってこそ成り立つものであることをしっかりと確認する重要な決議でありました。

どうか貴審議会におかれましては、この状況を鑑み、先にあげましたことについてのご理解を承りたく存じます。

以上



*なお、これらの行動については石狩管内教育研究会会長および事務局にも了解を得ています。

送付先は以下の通りです。
・文部科学省初等中等教育局 局長 銭谷 眞美様
・第3期中央教育審議会  会長 鳥居 泰彦様
・初等中等教育分科会 教育課程部会 会長木村 孟様

by isikariart | 2005-12-10 07:26


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